- お悩み徹底解説
バレエ大好き さん
女性・20代~30代クラシックバレエを子供の時から習ってきました。それなりの劇団に努めたこともありますが、今は趣味として続けています。
子供の頃から徐々に体重が増えてくることで、足に負担がかかり、腓骨筋腱によく熱(炎症?)を持つようになりました。
それに伴い、足のくるぶし辺りに強い痛みを感じることが多くなってきました。
また、負担も多いバレエの影響で外反母趾も徐々に悪くなってきて、足の形もかなり変形しています。
一時的にバレエを休んでいますが、また続けたいと考えており、どのようにすればいいのか悩んでいます。
腓骨筋腱の炎症を抑える方法や、バレエからくる外反母趾の影響などを緩和する方法や、やっておいたほうが良いトレーニングなどありますでしょうか?
ご相談に対する足の専門家の回答
クラシックバレエは「外旋の芸術」といわれています。
それ故に股関節の外旋が重要になります。
股関節の外旋方向への可動域がしっかりしていないと、外反母趾やO脚などの変形性関節症に繋がります。
痛み:腰痛、股関節痛、膝痛、足部の痛み
変形:外反母趾、内反小趾、足部回内、扁平足、O脚
つま先立ちから見る負担
爪先立ちで安定させる為には、強靭な足部の筋肉が不可欠です。元々人間の足は先に行くほど構造的な骨が細く支えるには向いていません。筋肉での補正が大事になります。
またクラシックバレーは、その状態でのダンスやジャンプ、着地とつま先にとても負担が多い競技性もありますので、練習前の準備運動と練習後の整理運動、毎日のセルフケア、練習じゃない日常での歩行動作、更には栄養面でのリカバリーまで練習だけでなく、練習に対する包括的な考え方が重要です。
35歳からクラシックバレエを再開した方がいました。
私のところに来ていたクラシックバレーの方は、子供の頃からクラシックバレーをしていて、20代を一時的に休んで35歳からまたやり出した。そんな方でした。
症状としては、バレーの練習をしている時の右側の腰部痛でした。
股関節の前後の動きは常人より遥かに大きいのですが、
問題は2つあり股関節の内外旋(捻る動き)と骨盤の可動性がとても固かったです。
仕事しながらのクラシックバレーでしたので、仕事は長時間座位でのパソコン作業。
週2回のクラシックバレー、体が動きについていけてない典型的な状態でした。
施術としては、とにかく骨盤と股関節の内外旋の可動域を作る。そして毎日のセルフケアでも股関節の外旋をメインにやってもらいました。
最終的には、3週間は痛みなくクラシックバレーが楽しめて、3週間に1度来院して体をメンテナンスする。そんな形でご自身の体とお付き合いされておりました。
腓骨筋腱について
外くるぶしの下や後側が好発部位です。
次いで多いのが、外くるぶしの上の骨の付近が痛む
原因
1.外側重心での腓骨筋の緊張と負担が増していること
2.内側のアーチ(土踏まず)と外側のアーチ(立方骨)が低下することでの長腓骨筋への負担が増していること
治療法
長腓骨筋と短腓骨筋という2本の筋肉が同じ経路を通って走行しています。
同じ経路にて筋肉が進む場合には、その筋肉同士の滑り(滑走)が重要になります。
まずは長腓骨筋と短腓骨筋をそれぞれに分けてアプローチする。次に2つの筋肉の腱の滑り(滑走)を回復するアプローチが効果的です。
あとはインソールでのアーチのサポートも有効的です。
3点アーチで体全体の負担をサポートする。
重症度の目安
酷い場合には、腓骨筋腱が脱臼してしまう場合もあります。脱臼してしまうと無理な運動はできなくなりますし、保存療法では不可逆性です。
捻挫もしていないのに外くるぶしの周りに痛みが長引く場合には、一度専門的な場所でみてもらう事をお勧めします。
進行してからの注意点
腓骨筋炎を長年繰り返している人は、腓骨筋の肥厚が触知できます。 ご自身の外くるぶしから骨を辿っていただいて、直径1cmぐらいのピンッと張ったロープのような感触がある場合には、重症度は高いです。 セルフケアでは難しいレベルですので、専門的な場所にみてもらってください。
家でもできるケア方法の解説(予防方法)
足趾マッサージ
- 所要時間:2分
- 必要なもの:なし
踵のマッサージ
- 所要時間:2分
- 必要なもの:なし
椅子に座って行うくるぶし伸ばしケア
- 所要時間:2分
- 必要なもの:椅子に座って行います。
バレエの再開時期は?
また、どこまで治ったら再開してよいか?
段階を分けて考えると良いと思います。
1段階目:・日常生活に痛みない
ここの段階ではバーレッスンでのポジションなどの動きには大丈夫です。
2段階目:・ジャンプ動作をしなければ大丈夫
ターンや膝の屈伸なども加えての練習が行えます。
3段階目:・ジャンプ動作も大丈夫
ジャンプは着地時の負担が強いので、まずはジャンプの高さを落とし着地に全神経を集中するように始めてください。
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